大阪・天王寺公園にある「旧黒田藩蔵屋敷長屋門」を歩いてきました。
この蔵屋敷は江戸時代、中之島にあったものが現在の場所に移築されています。現存されているだけでも奇跡ですね。
「旧黒田藩蔵屋敷長屋門」を歩いてみました。元々中之島のどこにあったのかも含め、簡単な説明も紹介します。
天王寺公園「てんしば」と大阪市立美術館の間にある「旧黒田藩蔵屋敷長屋門」
「旧黒田藩蔵屋敷長屋門」の場所は、天王寺公園「てんしば」と大阪市立美術館の間にあるので、この2つの場所の行き方と同じです。
てんしばに入ると天王寺動物園の入口が見えます。そちらの奥の方に向かいましょう。やや右側を歩いていると大阪市立美術館にいけますが、その手前にあります。
旧黒田藩蔵屋敷長屋門をくぐると、上の写真のように大阪市立美術館の南側に着きます。
旧黒田藩蔵屋敷長屋門に到着。
昔は天王寺公園からは一度階段を上がる必要がありましたが、今はてんしばになり段差がなくなっているので簡単に着きます。
- 旧黒田藩蔵屋敷長屋門
- アクセス:JR、大阪メトロ、御堂筋線・谷町線「天王寺駅」より徒歩5分
- 住所:大阪市天王寺区茶臼山町1 天王寺公園内(Google Map)
旧黒田藩蔵屋敷長屋門を歩く
てんしばと大阪市立美術館の境にあります。たくさんの人がてんしばに来ていますが、旧黒田藩蔵屋敷長屋門には興味がないようです。まぁ、昔からありますからね(苦笑)。
旧黒田藩蔵屋敷長屋門の前には碑があり、説明書きがあります。
現在中之島三井ビルの場所がおおむね福岡黒田藩の蔵屋敷で、これはその長屋門である。
数少ない蔵屋敷遺構の一つで、昭和8年三井ビル建設に際し、大阪市に寄贈された。
参考:「旧黒田藩蔵屋敷長屋門」碑より
江戸時代は中之島にたくさんの蔵屋敷がありました。その中の一つ、福岡黒田藩の蔵屋敷の入口である長屋門になります。
※蔵屋敷とは年貢米や特産物の倉庫のこと。
この黒田藩蔵屋敷長屋門が、昭和8年に中之島から現在の天王寺公園に移築されました。
三井ビル建設時に潰されなくて本当に良かったと思える現存する貴重な長屋門になります。
長屋門をくぐってみました。内側面には長屋門の扉が見られます(現在は入れません)。
反対側の蔵屋敷長屋門。上部が城壁で、下部がなまこ壁になっています。
旧黒田藩蔵屋敷長屋門を渡り大阪市立美術館側から撮影。
長屋門の側面はこのようになっています。とてもシンプルですね。
長屋門をくぐり左に行くと大阪市立美術館ですが、右に行くと慶沢園があります。
旧黒田藩蔵屋敷長屋門は中之島のどこにあった?
旧黒田藩蔵屋敷長屋門は江戸時代に中之島にあったことは上で触れましたが、どの場所にあったのでしょうか?
気になったので調べてみました。
この古地図は天保期(1830年〜1843年)を参考につくられた「大坂中之島界隈蔵屋敷跡」マップです。
この写真を見ると中央に島があるのが中之島です。上に堂島川、下に土佐堀側が流れています。
この中の赤で付けて○のところが福岡黒田藩になります。わかりにくいので拡大します。
福岡黒田藩は丁度京阪中之島線「渡辺橋駅」前にあります。福岡藩の右隣は秋月藩で、左隣は鳥取藩。
現在は中之島三井ビルがあり、その横が中之島ダイビルになっています。
秋月藩の右は堀川があり宇和島藩、大洲藩と続いています。
この場所に黒田藩蔵屋敷があり、その入口にこの長屋門がありました。